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「仲」から変えていく。

いよいよ始まった食品流通の大変革時代。
グローバルな自由競争、異業種の新規参入、統合や再編…。
いっぽう産地では農業人口の減少と高齢化が加速しています。
日本の農業と青果流通は、どこへ向かっていくのでしょう。
私たちは、この変化をチャンスと捉え、従来の枠組に
とらわれない、新しい青果流通に挑戦していきます。
キーワードは「持続可能な生産」と「産地発想」。
日本の「農」を護りながら、豊かで多様な「食」を創造していきます。

持続可能な青果流通へ。

日本の農業人口が2020年までの5年間で40万人減少しました。しかも農業従事者の平均年齢は67.8歳。70歳を越えると離農する可能性が高いと言われています。今後も産地を守るために「持続可能な農業と青果流通」が求められています。農作業そのものを減らしながら、農家の収入を増やせないか。マンカウイル東北ではリンゴの高密植栽培の実験を進めています。工程を60%に減らし、高齢者でも収入を増やせる農業を提案していきます。さらに流通の面でも、市場経由だけでなく、様々な流通・販売ルートを開拓。時間とコストを短縮しながら、再生産価格で販売できる青果流通をめざしています。

高密植栽培

ヨーロッパを中心に全世界で行われている栽培方式で、早期多収・早期成園化・作業性の高さが特色。初期投資は必要ですが、従来なら10アールの園地に20本植えて60万円の売上だったのが、350本を植えて120万円に増えます。工程を60%減らし、高齢者にも可能な農法で生産することが可能です。

高密栽培(10aあたり)

植栽本数
350本
収穫までの年数
5年
収穫量
6t
正品率
9割以上
玉揃い
「中」でそろう
労働時間
173.5時間
売上
100~120万円

従来型栽培(10aあたり)

植栽本数
20本
収穫までの年数
10年
収穫量
2~4t
正品率
ふじで6~7割
玉揃い
大から小までバラつく
労働時間
260時間
売上
40~80万円

産地発イノベーション。

どうすれば日本の農業を守れるか。その鍵は「産地」にあると私たちは考えています。2015年、山形市に産地拠点「マンカウィル東北」を設立。産地と消費地をダイレクトにつなぐ青果流通の実現に一歩を踏み出しました。例えば等級・階級にとらわれない「味」を重視したこだわり農家による商品づくり。生産現場から出荷・納品までを徹底管理した安全・安心な商品開発。さらに生産者と消費者がつながって互いの顔が見えるような商品づくり…。産地発、日本の青果流通を変えるイノベーションがはじまります。

マンカウィル東北の取り組み
  • ・等級・階級にこだわらない「味」を追求したこだわり農家の商品を発掘
  • ・産地のこだわり(味・安全)と消費者のニーズを結びつけた商品づくり
  • ・独自の流通網による販売など

未来潮流に乗れ。

2020年6月、改正卸売市場法施行。これまでにないダイナミックな変革が始まろうとしています。私たちは、2019年に、グループを横断する「産地開発プロジェクト」を結成。青果流通の未来を創造する取り組みをスタートさせました。そのミッションは、従来の流通ルートにこだわらずに新しい「産地」を見つけ出すこと。そして「産地」と「マンカ流通グループ」を結びつけて、これまでの枠組みにとらわれない「青果流通」ルートを拓いていくこと。全国各地に「マンカウィル東北」のような産地拠点を設けて、市場内、市場外の枠組みに捉われない食品ビジネスを展開していきます。しかも、そのフィールドはグローバルに広がろうとしています。

仲のチカラ。外のチカラ。

「市場外流通」が注目されていますが「卸売市場」は食のインフラとして、これからも大切な役割を担うことが期待されています。また、市場の枠組みにとらわれない、様々な流通のビジネスが始まろうとしています。私たちは、市場流通売上ナンバーワンを目指し、市場流通と市場外流通のどちらにも力を注ぎながら、成長をめざします。

グローバル流通へ。

青果流通は、バナナなど、もともと海外との関係が深い分野です。マンカ流通グループは、その領域をさらに拡大していきます。タイ、香港、台湾、ベトナムなど、アジアを中心に、グローバルにつながることで、多様で豊かな食文化を育んでいきます。